舟の形をした石のことで、池泉、枯山水の両方の様式で使われる。蓬莱思想の庭園意匠で使われ、この舟を宝船と想定して、蓬莱山へ宝を取りに行く状態のものを出舟といい、この状態は空荷であるためにあまり低く石を据えないのが特徴である。また宝を積んで帰ってきた舟を入り舟と称し、荷がどっさり積まれているために低く据えられており、両方の形式をよく観察してみると、各々の特長がよく出ている。