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外構事例
【住宅実例】夜景シリーズVol.2 シンプルで飽きのこない、大工さんが暮らす家と庭を拝見!
ファサードはコンクリート打ち放しと工夫された砕石のレイアウトで コンクリート打ち放しに砕石のスリットを入れた、シンプルで飽きのこないデザイン。 道路に向けて続くボーダータイルと砕石のコラボがオシャレ。 建築物を正面から見た際のデザインで、住宅の顔であるファサード。街でもよく見かけるのは、床面がコンクリートの打ちっ放し仕上げだけの住宅です。一方、今回ご紹介する住宅は、そんなシンプルなコンクリート打ち放し仕上げに一工夫が施された、スタイリッシュなファサード。 コンクリート打ち放しの床をいくつかに分割し、間に砕石を詰めデザイン的に仕上げています。道路際から1mほどの場所はコンクリートと砕石を交互に敷いたボーダーデザインとし、玄関までのアプローチには植栽マスを設けてリズミカルな動きを出しつつ、樹木を玄関ドアのソフトな目隠しとして機能させています。ほかではなかなか見かけない面白い構成ですね。また、エントランスポーチと階段にはグレーのタイルを使用し、白一色のコンクリートや砕石主体の色彩を引き締めることで、ファサードをより強調しています。 左右の隣地との境界を区切る塀は、一部を細い立て格子とし、単調さを防いでナチュラルな雰囲気を演出しています。 ゴロタ石と植栽のコラボで和モダンに シンボルツリーのシマトネリコの足元は、ゴロタ石と砕石ですっきりと。 アオハダと足元にもゴロタ石の花壇が。 エントランスドアの手前に配された、シマトネリコと住宅外壁横に植えられたアオハダの植栽マスには清潔感のある白い砕石を敷き、株元にはこぶし大ほどの大きめでゴロゴロとしたゴロタ石が並びます。花壇の周囲を囲む立ち上がりをつけ、グラウンドカバーを植えるケースも多いですが、このようなゴロタ石と砕石の組み合わせは、スマートで和モダンなイメージになりますね。アプローチにはシンボルツリーの植栽に加えてもう1カ所植栽スペースを設け、こちらはツリバナの足元を覆うグラウンドカバーとしてギボウシやヒューケラ、ヒイラギナンテンなどを並べ、和モダンを強調しています。 エントランス前の花壇には斑入りギボウシやえんじ色のヒューケラなどのカラーリーフを植栽。葉を生かしたキリっとした植栽はスタイリッシュな外構デザインによく似合い、花よりも長期間楽しめます。 シンボルツリーのシマトネリコは常緑樹ですが、落葉樹のような枝ぶりと、小ぶりな葉が風にそよぐ姿がステキな庭木です。エントランスに植えるシンボルツリーは、見た目とともに、メンテナンスがどのくらい必要になるかが重要なポイント。「落ち葉」は意外にも近隣トラブルの原因になる場合があります。その点、常緑のシマトネリコは安心ですが、成長が早いので、春から初夏または秋には剪定をおすすめします。真冬は休眠期に入りますが、寒さに弱いため、剪定をすると枯れることもあるので避けたほうがよいでしょう。 ダイニングキッチンとテラスを一体に 一体感のあるダイニングキッチンと屋外テラス。 施主様のご厚意により、室内も拝見することができました。大工さんだという施主様らしく、随所に暮らしの工夫がちりばめられたディテールは必見! エントランスから廊下を通りすぎると、間仕切りのない広いスペースのLDK(リビング・ダイニング・キッチン)がありました。しかもこの部屋は、屋外テラスとつながっているので、より一層広々と開放感があります。よく見るとLDKとテラスの床はフラットにしてあり、全体の一体感を高めています。段差がないので、車いす歩行や足の悪い方にも歩きやすいですね。 ダイニングキッチンと屋外テラスの床は、段差がなくフラットにつながります。 シンプルで使い勝手のよいプライベートテラス ダイニングから見た屋外テラス。 屋外テラスはホワイトベースのタイルに木製の目隠しフェンスで構成。 それではテラスに出てみましょう! マットな質感のホワイトタイルの床や壁を、ダークブラウンの木製フェンスが引き締めます。横板張りのフェンスには、硬質で耐久性が高いウリン材をチョイス。フェンスの高さは2m程度あり、隣家の視線を気にせず安心してくつろげます。また、テラスのコーナー部分には、シャワーヘッド付きの立水栓が設置されていました。シャワーヘッドがあると、ペットがテラスで遊んだ後の足洗い場としても、お掃除の際にも便利ですね。立水栓やシャワーヘッドは、窓回りのサッシと同じシルバーで統一されています。 シャワーヘッドつきの立水栓。 大工さんならでは! 埋め込みのバスルーム・スケール 洗面所の床に埋め込まれたバスルーム・スケール。 バスルームに向かう洗面所に入ってみると、床に埋め込まれたバスルーム・スケール(ヘルスメーター)が。これは驚き! 床とフラットになっているので場所をとらず、子どもが足を引っかけてケガをすることもありません。いちいち取り出さなくてもいつでも計測できるので、バスに入る前には必ず体重を計る習慣が身に付きます。このアイデア、さすが大工さんの家ですね! ちなみにヘルスメーターは和声英語で、正確にはバスルーム・スケールと呼ぶそうです。 バスルームからはテラスを眺められる。 バスルームには、テラスを眺められる窓がありました。バスルームからは外の景色が楽しめる一方で、テラスからは室内が見えない工夫も施されています。 配慮が行き届いたワンコスペース 愛犬のフードボウルと水入れを置く、可愛らしいマット。 壁に囲まれる落ち着いたスペースにあるペット用トイレ。 テラスにつながるダイニングキッチンの隅、食器収納棚と観葉植物の間には、愛犬のためのフードボウルと水入れがありました。床に敷かれたランチョンマットが、ワンコの顔のようなシルエットで可愛らしいですね。廊下の奥に設置されたペット用トイレは、両側を壁に囲まれた物入れの下にあるので、落ち着いて用を足すことができるはず。ホントにワンコ思いの施主様でワンコも幸せですワン! 植栽シルエットでステキな夜景に 夕暮れ時のファサード。いよいよ日が暮れてきました。 エントランスの明かりが拡張高い佇まいを演出。 この住宅のファサードは、ライトアップされた夜景も見所です。 周辺が薄暗くなってくると、奥まったエントランスドア周辺が、明るく存在感を増してきます。壁の横に植栽されたアオハダは、チラチラとほの明るくライトアップされ美しい影を壁に描き出します。壁面から少し浮かせて立体感を持たせた、筆記体の横文字がオシャレな門袖の表札も、スリット状のライトに照らされてよりシックな雰囲気になります。 ライトに浮かび上がる表札の筆記体もオシャレ。 白い壁に映るアオハダのシャドウシルエットが幻想的です。 そして、周囲が真っ暗になると、アッパーライトで照らされた、住宅壁面に映る放射状のアオハダのシャドウシルエットが幻想的なシーンが生まれました。エントランス手前のゴロタ石と植栽は、低めのポールライトで控えめに照らし、エントランスからこぼれる光の効果で、料亭のような落ち着いたアプローチが演出されています。 料亭のような灯りがシックなアプローチ。 まとめ ホワイトベースのモノトーン構成のデザインは、使う素材次第で、エクステリアのイメージが全く変わってきます。今回ご紹介した住宅のように、打ちっ放しコンクリートの床は、スリット部分に砕石を入れた目地や、ボーダータイルと砕石の組み合わせでオシャレに演出できます。植栽の足元をカバーするゴロタ石は、並べ方次第で、ナチュラルな花壇や景石にもなります。 植栽は日本の在来種であるアオハダやツリバナを配植して和モダンイメージを強調。在来種とは、昔から日本の自然の中で生きてきたもので、その地域に本来自生している植物です。日本の土地柄や気候に合った植物を植えることで、管理に手がかからないだけでなく生態系も成り立ち、いっそう自然風に近づいていきます。 モノトーン構成のシンプルデザインは、ゴロタ石や砕石、在来種の植栽で、和風や和モダンなイメージになります。ほんのりと柔らかい光や庭木のシャドウシルエットを効果的に取り入れれば、高級感のある印象的な夜景を演出できます。 皆さんも、いろいろな素材を工夫して、素敵なファサードを創造してみてくださいね。 設計施工:ヘブンズガーデン 宮元健太
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外構事例
【住宅実例】夜景シリーズVol.1 夜景もステキ! ライティングが映えるエレガントな住宅事例をご案内
住宅の高級感にフィットする、重厚な石張りのエクステリアデザイン 住宅外壁とエクステリアは石張りで統一。デザインウォールと門袖(もんそで)にそれぞれテクスチャーの異なる石を用いることで、変化を持たせています。 住宅の一部を格調高い石張りで仕上げた外観デザインに合わせて、エクステリアもさまざまな工夫で高級感を演出。窓の目隠しとなる位置に設えたデザインウォールは、住宅の外壁に合わせたマットな質感のシンプルな石目調タイル張りにし、統一感を演出しています。一方、エントランスの左右を対称に飾るよう据えた門袖は、少しラフな印象の石を用いたランダムな小端積み(こばづみ)。テクスチャーを変えることで、ファサードに個性が生まれています。 小端積みとは、レンガや石などを、小口(細長い厚み部分)を見せるように重ねて積み上げること。花壇や門袖など、横方向のラインを強調したいときに使うと効果的な手法です。 デザインウォールを背景にしたドライガーデン ファサードは石の小端積みとマットな石目調タイル張りで、印象に変化をつけて。 デザインウォール部分に注目してみましょう。デザインウォールのシンプルな石目調タイル張りに対し、小端積みで構成された門袖と花壇の立ち上がりのゴツゴツとした立体感が好対照なデザインです。また、門袖はグレーを基調に暖色の色ムラが入る素材を用い、デザインウォールと花壇はワントーン明るいグレーに統一。3つの要素にそれぞれ共通項を持たせてまとめると同時に、門袖が独立した存在感を放っています。デザインウォールの中央に設けた細長い窓は、デザイン性を高めるとともに、内側への風通しとしても機能しています。 アガベやニューサイランなどが育つドライガーデン。 花壇には、大株のアガベやニューサイラン、マホニア・コンフューサなどを植栽。植物の株元は細かい白い砕石を敷くことで土を隠し、美観を向上させるとともに雑草を生えにくくしています。品のある石張りの住宅とデザインウォールに似合うドライガーデンです。 ドライガーデンとは、乾燥を好む植物で統一したガーデンスタイルのこと。水はけのよい環境を整えてやれば、自然の雨水程度で育つので、頻繁な水やりの必要がありません。ドライガーデンで特に人気の高いアガベは、メキシコを中心に中央アメリカやアメリカ南部に自生する植物です。そのほか、サボテンや多肉植物なども人気の素材です。 ウォールに隠された窓前ガーデン デザインウォールの裏手に広がるすっきりした庭。 石目調タイルのデザインウォールの裏側に回ると、コンパクトな庭がありました。こちらは雑草の心配や水やりがいらない、ローメンテナンスな人工芝を取り入れたガーデンです。 門袖の後ろには黒い木箱が据えられていますが、こちらはなんと、ゴミの戸別収集用ボックス。傷みにくいハードウッドを使い、マットなペイントで仕上げたハンドメイド品です。ハードウッドとは赤道付近に分布する広葉樹の木材で、繊維が密になっているため硬くて重量があり、虫害や腐食に強く丈夫なのが特徴。シックなブラックの中に輝く蝶番や取っ手、止め金具のシルバーが、さりげなくエレガントさを感じさせるアイテムです。 ゴミをおしゃれに隠すハンドメイドのボックス。 メンテナンスが楽な窓前ガーデン。 窓前のローメンテナンスガーデンには、ツリバナが植栽されています。ツリバナは日本に自生している在来種で、環境になじみ手を掛けなくても育てやすい庭木です。ツリバナという名前の由来は、5月から6月の開花期に、枝から吊り下げられたように小さな花がたくさん咲くことから。9月から11月には赤い実がなり、紅葉とともに秋の風情を楽しむことができます。 秋に実る真っ赤な可愛らしいツリバナの実。 ヨーロピアンな門袖まわりと玄関アプローチ サイコロ状のピンコロタイルを敷いたアプローチ。 もう一方の門袖には、ポストや表札などの機能を持たせています。この門袖の後ろは、玄関へと続くアプローチになっています。舗装のピンコロタイルはヨーロピアンな石畳風で、自然な目地が柔らかな雰囲気。それをブラックの門扉で引き締め、高級感を出しています。 タイルやエレガントな飾りでヨーロピアン風の演出。 門扉をくぐり、玄関に向かうアプローチは、施主様の希望でアールヌーボー調のデコレーションが施され、まるでパリの地下鉄の出入り口のよう。舗装のピンコロタイルがよく似合います。 玄関上のアールヌーボー調デコレーション。 夜景が生きるデザインウォールとアプローチ 夜の玄関アプローチ。 デザインウォールを優しく照らすライティング。 夜景もご覧のように、とてもおしゃれな雰囲気。デザインウォールの中央にあけた細長い窓から室内の灯りが漏れ、合わせて花壇に設えた間接照明が植物のシルエットを浮かび上がらせスタイリッシュ。玄関アプローチは電球で足元を明るく照らし、街灯に照らされたヨーロッパの街角のような雰囲気に。 ライティングは幻想的な世界を演出できる手法 ライティングは、一般には防犯を目的とすることが多いと思いますが、幻想的な夜景を演出する効果もあります。夜道の歩行者や家族が帰宅するときの安心感など、夜景のライティングは心にも作用します。 ライティングには、電球で直接照らす方法もあれば、間接照明で植栽に優しく光を当てる方法もあります。間接照明とは、照明器具の光を壁や天井などに反射させ、間接的に光を当てる方法です。光源が直接見えないので、まぶしさを抑えるとともに、照らされる壁面の素材感の陰影を際立たせたり、空間を柔らかな雰囲気にするなどの演出ができます。 家人が我が家の外観を見るのは夜景のことも多いので、ぜひ照明にもこだわってエクステリアデザインを考えてみてはいかがでしょうか。 設計施工:ヘブンズガーデン 柿崎浩司
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【住宅事例】大好評シンプルモダンシリーズ第4弾 住宅とエクステリアを徹底的に解説!
直線が生きる住宅とエクステリアデザイン モノトーンで構成された玄関まわりは、徹底した直線が映えるデザイン。 今回ご紹介するのは、神奈川県藤沢市の閑静な一角にある住宅です。 すべての要素が直線で構築されたアプローチは、ミニマルでモダンな佇まい。外壁の素材は、木調とも石調ともつかないテクスチャーで構成されています。これにフィットするエクステリアが、マットな質感のシンプルなブラック門袖。門袖とは玄関の前に設置する壁のことで、玄関まわりのデザイン性を高め、玄関ドアを開けたときの目隠しにもなります。 左脇のアプローチ階段の目地にも注目しましょう! 30cm角のブラックタイルに、リズミカルなホワイト目地のコントラストがオシャレですね。ポイントは、階段の段差がタイルの半分の15cmなので、半分ずつずれてきれいに割付けされていること。階段の手すりはブラックのフラットバーで、その薄さがシンプルかつスタイリッシュな印象を強調しています。 階段横の壁際に設置してあるコロンと四角いキュービックなポストは控えめなグレーで、周囲になじんで主張することなく、ブラックな門まわりに視線が集まるデザインです。 ゴールド×ブラックのシックな表札。 表札は横文字筆記体のゴールド。黒の背景に華やかな金文字が目を引きますが、文字の大きさは小ぶりで控えめなところが絶妙なバランスです。 全体をシンプルモダンに統一し、小物もシンプルでオシャレに! 無駄のないデザインのコンクリート製サイクルスタンド。 道路際から2m程度の幅を持たせた、ホワイトの土間コンクリートのアプローチスペース。ここには、コンクリート製のスリットが入っているブロックが設置してありました。これはじつは「サイクルスタンド」。スリット部分に自転車のタイヤをはめて駐輪します。無駄のない外観で、とてもオシャレですね! こうした細かい箇所にもシンプルデザインへのこだわりを感じます。 シンプルモダンで統一された住宅。 道路から見た住宅の全景。まるで立方体のブロックのような、直線を多用したデザインがカッコよく、存在感を放ちます。敷地を縁取る土間コンクリートのホワイトのライン、また住宅のグレーとカーポート屋根のナチュラルシルバーとの対比もステキです。 奥に向かう通路の先にはタイルテラスとガーデンが サイクルポートを通って庭に向かう通路。 60cm角のタイルを張ったタイルテラス。 カーポートを通って奥へ進んでいくと、広いテラスに到着します。テラスは、60cm角のグレーのタイル張り。シンプルながらも、タイルの色ムラやテクスチャーに、洗練されたゴージャスな雰囲気が漂います。 立水栓のグレーチング(格子蓋)には、シルバーが輝くパンチングメタルを使用。 テラスの壁際に設置された立水栓。シルバーの蛇口とブラックポールを組み合わせた引き締まったデザインで、クールな印象を与えます。立水栓の足元にある水を流すグレーチングは、パンチングメタルが使用されています。パンチングメタルとは、アルミ、鉄、ステンレスなどの金属に、金型を使って孔あけ加工を施したもの。もともとは階段の目隠しやフェンスなどに使われる建築材料で、、孔の形状や大きさも大小さまざまな種類から選ぶことができます。ステンレス製であれば水場でもさびにくく、実用性もばっちり。耐久性やデザインの自由度が高く、スタイリッシュな穴あきのパンチングメタルをグレーチングに使うのはアイデアですね。 平滑なタイルテラスは、ホームパーティーなどで床面が汚れても、立水栓からホースを使って水を流せば、簡単に掃除できます。日差しによる経年劣化が少ないことも利点です。 フェンスで囲まれた小さな庭の植栽と剪定のコツ 人工芝と高めの目隠しフェンスに囲まれた小さな庭。 タイルテラスの向こうは植栽スペース。周囲を囲む高さ1.8mほどの木調横板張りフェンスが、隣家からの目隠しになっています。芝生の緑が鮮やかですが、じつはここは、見栄えがよくメンテナンスが楽な人工芝を取り入れたガーデンです。 敷地のコーナー部分にはシマトネリコ、その隣にはオリーブが植栽されています。シマトネリコは常緑樹ですが、落葉樹のように小ぶりの葉を持つ、樹形がきれいな庭木。成長が早い植物なので、真夏以外ならいつでも剪定ができますが、寒さに弱いので、冬の剪定は避けたほうがよいでしょう。冬が終わった後の3月終わりから5月ぐらいの時期が最適です。 オリーブは、シンボルツリーとして最近はとても人気のある常緑樹です。樹形をきれいにするために、伸びた枝を途中で切り揃える「切り戻し剪定」をするのがおすすめです。切り戻し剪定をする際は、外向きに生えている芽のすぐ上で切るようにしましょう。こうすることで、枝が真上ではなく斜め横方向に伸び、樹形が整っていきます。メインの剪定に適した時期は2月中旬〜3月です。5〜10月は成長期なので、この時期の強い剪定は控えましょう。葉を減らすなどの軽い切り戻し剪定は1年中行うことができますが、切りすぎると樹形が乱れてきれいに見えなくなるので注意が必要です。 素材のテクスチャーを生かすのがシンプルモダンのカギ アプローチ階段&手すりと門袖の統一感がいい。 住宅の外壁が木調、石調などのテクスチャーを持つ場合や、モノトーンの濃淡が多い場合は、エクステリアの素材はシンプルにすることが大切です。この住宅の例のように、門袖や階段はブラック単色でスッキリと。階段のタイルのホワイト目地などでグラフィカルな変化を出すことで、センスが光る住宅デザインが生まれます。 また、敷地の床面はホワイトの土間コンクリート、アプローチに植栽されたシンボルツリーの足元にはブラックの少し大きめの砕石を敷くなど、単調さの中に変化を出す工夫も満載。土間コンクリートを分割してレイアウトしているところにも、さりげないスマートさを感じさせますね。 まとめ シンボルツリーの足元にはブラックの砕石を配置。 モノトーンを主体とするシンプルモダンな住宅で、センスのよいデザインを作るポイントは、広い面積を占める素材の選び方や割付けの具合です。シンプルモダンは単調になりがちですが、この実例のように細かな部分まで配慮して設計することで、シンプルながらも絶妙な変化に富んだデザインが構成できます。 近年人気のモノトーンのコーディネートに興味をお持ちの皆さんは、ぜひ細部にわたって自分流の素材選びや割付けにこだわったデザインを研究してみましょう!! 設計施工:ヘブンズガーデン 柿崎浩司
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外構事例
【住宅実例】大好評シンプルモダンシリーズ第3弾! モノトーンカラーの使い方で高級感を演出
モノトーンのコントラストを生かしたシンプルモダンな外観 どっしりとした印象のファサード。門扉の前の床面は、グレーの色調の違いを生かしてモノトーンながらリズミカルに。 今回ご紹介する住宅は、人気の観光地である神奈川県の江ノ島から、車で15分ほどという好立地にあります。 外壁はシンプルな四角いホワイトタイル調のサイディング。2階バルコニーの手すりには採光性が高い半透明の型ガラスとグレイッシュなアルミサッシを採用。家の外観とコーディネートし、玄関前には絶妙な色ムラのある濃いグレーの石張りの塀を設け、アプローチの床にもグレーから白色のタイルをリズミカルに敷き詰めてあります。住宅全体を見たときに、重心の低い位置に濃いグレーの塀があること、そして外壁のタイル調サイディングよりも大きな石が張られていることで、どっしりと安定した雰囲気になり、高級感も生まれます。 玄関アプローチはゆったりと 塀と門柱の間には、細長い角材を並べた通気性のよい柵を設置。 住宅の顔にあたる門まわりを詳しく見ていきましょう。 石張りの塀の奥に同色の門柱を設置することで、門扉前にスペースが生まれ、奥行きが際立ちますね。特に、塀よりも門柱を高くしているのがアクセントに。塀と門柱の隙間には、人が通れないように目立たない柵を設置し、防犯機能を持たせながらも風が抜けるようデザインされています。 門扉から玄関扉へのアプローチ。 濃色のフラットバーの手すりと花壇のレンガタイルがおしゃれ。 玄関前のエントランスポーチ脇には、黒っぽいレンガの花壇を設置し、可愛らしいフェイジョアを植栽。ポーチに設置されたフラットバーの手すりと花壇の濃色のカラーを合わせ、エントランスをすっきりとまとめています。 フェイジョアは南米原産の熱帯果樹。意外に寒さに強く、-10℃前後でも枯れないため、比較的育てやすい植物です。常緑なので、一年を通してシルバーがかった明るい葉姿が楽しめるのも魅力です。ちなみに、私もフェイジョアの実を食べた経験がありますが、別名パイナップルグァバと呼ばれるとおり、バナナとパイナップルを足して2で割ったような香りと味がします。収穫後少し時間が経つと酸っぱくなってしまいますので、収穫してすぐ食べられる自家栽培にぴったりの果樹ですね。 カーポートもモノトーンでまとめてシンプルモダンに シンプルなカーゲートとカーポート。 門柱の隣には、跳ね上げ式のカーゲートがあり、その奥は薄いアルミルーフのカーポートになっています。圧迫感を感じさせないシンプルで軽やかなルーフと、水平ラインを強調した黒いカーゲートのコントラストが素敵ですね。 ブラック×シルバーのコントラストが際立つ物置。 カーポートの支柱はブロックに組み込み、スペースを無駄なく使っています。 カーポートの奥に設置された引き違い戸の物置には、アルミのシルバーに黒い扉が引き立つカラーをチョイス。土間コンクリートのカーポートスペース全体がモノトーンになり、統一感があります。また、カーポートの黒い支柱の足元を、敷地端のブロックの立ち上がりに組み込んでいるというつくりも面白いですね。通常であれば、カーポートの幅が合わずに設置をあきらめてしまうところですが、このように組み込むことで整頓され、非常にきれいに収まっている点も見事です。 すっきりしたデザインのウリン材のウッドデッキ 芝生の庭を進むと現れるウッドデッキ。地面の高さとの差が小さいため、手すりが設置されていません。 エントランスから奥へ進むと、建物の周囲を囲むように芝生の庭が広がります。じつはこの芝生は人工芝なのですが、一見して人工芝と分からないほど自然な色合い。最近は、緑一色ではなくワラ色を混色したものなど、自然に見えるよう工夫された高品質な人工芝がたくさんあります。 建物横の芝生の庭はゆるい斜面になっていて、奥には室内と庭を結ぶウッドデッキが設置されています。庭が斜面になっている理由は、ウッドデッキと芝生の段差を低くするため。手すりのないウッドデッキは、シンプルで広々とした見た目はもとより、段差が小さいので安心して使えます。ウッドデッキには耐久性の高いウリン材を使用しているので、ローメンテナンスな点も嬉しいですね。 ウッドデッキに作られたフタを開けると洗い場が。 ウッドデッキ脇の住宅壁面には、水栓が設置されています。ここに水場があれば、植栽の水やりやウッドデッキのお掃除が簡単にできて便利ですね。そして、水栓の下に設けられた、格子状のフタに注目! このフタを開けると、なんとウッドデッキの中に洗い場が現れます。排水マスを兼ねた洗い場は、使わないときは格子のフタをしておけば、見た目もスッキリ。先ほどのカーポートの支柱同様、納まりがよく気持ちのよいデザインで、とっても素敵ですね。 横板張りの樹脂フェンス 周囲と庭を隔てるフェンスの前につくられた花壇。 芝生の庭の外周は横板張りのフェンスで囲まれ、外回りからのほどよい目隠しになっています。木製のフェンスに見えますが、これは樹脂フェンスという、高発泡ウレタンの表面にABS樹脂をコーティングしたもの。高発泡ウレタンとは、ウレタン樹脂を発泡させて作る、非常に小さな泡の中に熱伝導率の低いガスが閉じ込められたウレタンフォームのことで、断熱性や気密性に優れる素材です。この高発泡ウレタンを使った樹脂フェンスは、木板のようなイメージが演出でき、色数もブラックのほか、ブラウンの濃淡、ホワイト、グレーなど11色(2024年現在)の多彩なカラーから選ぶことができるため、近年人気上昇中です。 フェンスの足元には、黒いタイルを縁石にした花壇が。植栽が成長すれば、フェンスを優しく隠してよりナチュラルな印象になることでしょう。また、この花壇は少し斜めに傾けて設計されています。庭全体が柔らかいイメージになるよう、細かいところまで配慮が行き届いたデザインです。 道路に面した植栽。グレーの大きめの石で地面をカバーし、モノトーンカラーの住宅との統一感も抜群。 道路からこの住宅を眺めると、玄関前の塀と樹脂フェンスの境目には花壇があり、樹木の足元にハーブのローズマリーが植栽されています。細い縦格子のフェンスを背景にした植栽は、歩行者からの景観をよくするだけでなく、目隠しとしての役割も果たします。風通しや見栄えもよく、ナチュラルな外観のアクセントとして素敵ですね。 素材とカラーコーディネートのポイント:ホワイトとブラックの比率を同じにしないこと! 正面以外から見た景観も、すっきりときれいにまとまっています。 シンプルモダンの基本は、モノトーンカラーとしてホワイトとブラックのコントラストを明確にすることですが、それぞれの面積の比率を同じにしないことでバランスが取れますよ。また、こちらの住宅のように、上部を明るく、下部を暗くすることで、住宅全体を見たときに安定感が生まれ、高級感も演出できます。 サッシやフレームなどのパーツもデザインのポイント。ブラックにすると引き締まったイメージ、グレーにすると和らいだソフトなイメージになります。また細いフレームであれば、濃い色でも薄い色でも繊細なイメージになりますが、太いフレームは濃い色にすると、時に野暮ったいイメージになることもあるので、よく検討してみましょう。 まとめ シンプルモダンといっても、塀、門柱、フェンス、カーポートなど、ただモノトーンのコントラストでまとめただけでは、見栄えのよい素敵なエクステリアにはなりません。カラーコーディネートの基本は、広い面積は明るく、狭い面積は暗くすること。それに加えて、タイルや石のサイズやテクスチャーの違いも重要なポイントです。一概には言えませんが、小さいサイズは上部に、大きいサイズは下部に用い、広い面のテクスチャーは単色のベタでなく微妙に色ムラがあるほうが、高級感が出るでしょう。 素材選びの際は、カタログやネット検索の画像を見て、テクスチャーやカラーの検討をするのもよいのですが、エクステリアメーカーの展示場に出向き、実際にいろいろな素材を見て触って研究してみるのもおすすめです。いろいろな発見があり楽しくなりますよ。 シンプルモダンのエクステリアデザインに興味を持たれた読者の皆さん! ぜひ、参考にしてくださいね。 設計施工:ヘブンズガーデン 柿崎浩司
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2024/11/29 神奈川県 景色工房サフラン
2024/11/23 大阪府 株式会社ラウンド・スケープ・グリーン
2024/11/19 大阪府 株式会社樽井造園
2024/11/14 東京都 有限会社サタケ工業
2024/11/08 千葉県 株式会社Cuddle Design (カドルデザイン)
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