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世界のリフォーム・リノベーション

Vol.11「スイス、エコ・ガーデン」折り紙つきの土、植物で作る有機園芸の野菜・ハーブづくりが人気

スイスでは安心・安全で環境に優しいエコ・ガーデンがトレンドである。徹底して環境負荷を考慮した庭づくり、有機園芸植物の調達やサービス強化の工夫など、エコに関心の高い消費者の心を捉え、受注を増大させる極意に迫る。

有機、フェアトレード製品で作る
究極のエコ・ガーデンに脚光

エコ・ガーデンを先導するのはコープ・バウ&ホビー。同店の特徴は有機園芸のための温室・室内・外売り場の3つで構成された1500のガーデン売り場があること。

壁面緑化用トレリスやフェンス、パティオ、緑の植栽やエネルギー消費を抑えるガーデン提案を始め、遮熱塗料・素材を使ったエクステリア舗装、ウッドデッキ、ビオガーデンの造園(写真.1)等の充実した庭づくりの施工サービスを提供する。

その中で現在、脚光を浴びているのが有機植物とフェアトレード製品で作り上げるエコ・ガーデン・リモデルである。

リモデル受注拡大のカギは人材が握っている。まず店内の専門スタッフが、「エコ・ガーデン・リモデルで安全な食生活と健康的な暮らしを手に入れることができること」「土づくりをはじめとした有機園芸のポイント」をアドバイス。

さらに無料の見積もりでは、顧客に合った快適なエコ仕様の庭づくり提案において、プラン、商品の品質、信用度、価格をきちんと説明する。この専門スタッフの説得力が、「ホームプロと呼ばれる地元の職人とのミーティング(相談料100スイスフラン)、納得の固定価格での施工につなげるポイントです」と商品部門ディレクターのテーラー氏は言う。

このようにコープの徹底した環境保全の行動指針に裏付けられたエコ商品は高い水準を誇り、それに対する信頼性と支持率も極めて高い。コープは環境負荷を考慮した環境に優しい商品Oecoplanブランド(写真?参照)をすでに1400アイテム開発しており、その一方で非エコロジー商品は全社的に除外する方針を打ち出している。

例えば、庭づくりに必要なデッキ、ポール、フェンス、集成材、モールディング、パネル、木炭から薪、クリスマスツリーに至るまでOecoplanがつく木材は、100%FSC(森林管理協議会が認定した)木材。有機園芸に不可欠な種子、苗、ハーブ、用土、肥料等はすべて合成化学農薬や化学肥料、遺伝子組み換え生物が未使用であることを外部監査で確認したものである。

また、塗料、コーティング剤はホルムアルデヒド含有防腐剤や毒性の重金属を含まない無臭、低排出量で厳しい欧州基準をクリアしたもの。

夜の庭を快適かつムードある庭にしつらえる省エネ電球は、電気代の節約に大きく貢献する省エネ効果レベルAクラス。屋外のガーデンライフで活躍する使い捨て食器は、やしの葉鞘から作られ、オーブンや電子レンジで使える耐水・耐熱性を備え、使用後は堆肥になる優れものである。

このように環境と共生するエコ・ガーデンのあり方が有機野菜づくりによる食の安全や健康、環境保全を意識した多くのグリーン・コンシューマーの心を捉え、Oecoplanの売上は1994年の3・8億スイスフランから2008年には102億スイスフランにまで拡大した。

また、2009年コープ・マーケティング・リサーチ(VIVA調査)によれば、スイスの有機食品を除く製品ではOecoplanブランドが65%の支持評価を得ており、同ブランドを使用したエコ・リモデルを後押ししている。

デナーとの連携が成功の決め手

コープ・バウ&ホビーは欧州大手のガーデンセンターデナーから有機苗、ハーブ、種子を大量調達。また、マネジャーを招き、有機園芸の知識・造園技術など、社員教育を実施した。デナーが取り扱う植物は独自の番号が付けられ、農家から販売店に至るまでのトレーサビリティが徹底した欧州屈指の安全性を誇る。

つまり、高品質の有機植物の増産と高い園芸・造園の教育体制、プレミアムクラスのサービスによって国際化する欧州市場での競争力を維持してきたのがデナーである。コープは欧州ガーデン市場を先導する同グループと提携することでエコ・ガーデン・リモデルの成功を手中にした。

これからは一人ひとりの園芸業者が幅広い有機園芸の知識を身につけ、エコ・ガーデン・リモデルの主役となることが、地球環境に優しい庭づくりに携わるリフォーム業者の視点になる。

コープが施工したビオトープ
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コープが施工したビオトープ
環境に優しいコープのOecoplanのガゼボと木製ガレージ
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環境に優しいコープのOecoplanのガゼボと木製ガレージ
デナーは有機園芸に必要な花苗・野菜苗・種をコープに供給
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デナーは有機園芸に必要な花苗・野菜苗・種をコープに供給

ポイント

  1. 化学物質による自然環境の負荷を低減し、自然の循環システムを守るエコ・ガーデンがこれからのトレンド
  2. 安全な食と健康につながる農薬・化学肥料に依存しない有機園芸は、土づくりに始まる栽培ノウハウの取得が基本。これらの知識・価格・安全面をきちんと説明することがリモデル受注のポイントになる
  3. CO2排出量を削減し、環境改善につながるエコ商品の調達力と顧客に合った節水・省エネを含めた総合提案力がエコ・ガーデン・リモデルには必要
 
海外流通研究所 橋本 昌也氏
【著者プロフィール】
海外流通研究所 橋本 昌也
世界の流通、特にホームセンター、住宅産業、eコマースなどに精通するコンサルタント。
リフォーム産業新聞にて好評連載中。

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