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外構事例
【実例紹介】建築と緑が引き立て合う家──構造と植栽がつくる、心地よさの設計思想
構造と緑を一体で考えた、建築家住宅 今回拝見したのは、メインガーデンと中庭を備えた、建築家設計の住宅です。印象的だったのは、庭だけが主役になるのでも、建築だけが目立つのでもなく、構造と緑が同じ温度感で存在していること。どちらかが前に出すぎることなく、互いを引き立て合う関係が、家全体の心地よさにつながっていました。 素材の選び方に表れる「ハードとソフト」の関係 花壇と外壁タイルに注目してみましょう。床は御影のピンコロ、花壇の立ち上がりも石積みで統一され、落ち着いた基調がつくられています。 外壁タイルは暖色系の色ムラを持たせつつ、一部に黒を差し込むことで空間を引き締め、やや幅を持たせた白目地が清潔感をプラス。この表情のある外壁に合わせて選ばれた植栽は、株立ちの枝ぶりに細かい品のある葉のヒメシャラと、きれいな青緑色の葉の低木ローズマリー。どちらも樹形や葉の質感が美しく、主張しすぎない樹種です。 派手な花や色を加えなくても、素材と緑が響き合うことで、十分な豊かさが生まれる。それが、この空間の「センス」の正体です。 中庭がつくる、光と緑のバランス 玄関を入ると現れるのは、間口5〜6mほどの、広がりを持つ中庭。明るい外壁と大判タイルの舗装が、光をやわらかく反射し、閉じた空間でありながら、伸びやかさを感じさせます。ここに配置されたオリーブは、視線を受け止めるシンボルツリーでありながら、空間を重くしない存在。構造の直線美を、緑がやさしく和らげる中庭ならではの役割を果たしています。 メインガーデンは「空」を感じさせる設計 南側は長いテラスに植栽で。 テラス奥の右手はミモザの高木が。 シンボルツリーの左手を見ると、間口2m程度の長いテラスがあり、リビング、ダイニング前の床は30cm角のベージュ色のタイルに変わっていました。リビング前にもオリーブの木がありました。 メインガーデンでは、あえて高木を増やしすぎず、空の広がりを感じられる構成に。ミモザをポイントに据えつつ、中低木や下草は自然風に配植され、土が見える部分もそのまま活かされています。庭づくりではしばしば、芝生やコケなどで土を隠すデザインがありますが、すべてを覆い尽くさないことで緑が呼吸し、庭全体に余白が生まれます。緑が多いのに、重くならずに広い空の開放感を受けやすい気持ちのよい空間でした。 低木の配植で、テラスを歩きながらの眺めがいい雰囲気。 参考までに、ミモザはマメ科アカシア属の植物の総称として使われています。2~4月に黄色い房状の花が咲き、シルバーがかった細かい可愛らしい葉も美しい植栽です。ミモザの花言葉は「友情、感謝、優雅」であり、お施主様の清い思いを感じました。 下草が自然風。 小ぶりの花の色が大人っぽい。 テラスから振り返って見るアイストップツリーのオリーブの木。 オリーブの木から中庭を見る。左側はパーキング、右側は住宅。 ミモザのあたりまで進み、振り返って戻るときもオリーブの木がアイストップになっていて退屈しない中庭でした。オリーブの木を右手に曲がると、左側はパーキング、右側は住宅になります。 パーキングのライティングがハイセンス。 パーキングには高級車が3台並んでいましたが、興味を持ったのが木板にダウンライトの光がセンスよく並んでいるところです。木板に落ちる光は温かみがあってよい感じですね。 室内へ。緑と暮らしがつながるエントランス空間 エントランス前。 エントランスホール。 シューズクロークの面材は木板。 それでは、いよいよ室内に入ってみましょう。 エントランスホールの床には、大判タイルを敷き詰め、外部空間から室内へと自然につながる落ち着いた雰囲気をつくっています。奥のドアの先にはキッチンがあり、帰宅後の動線もスムーズ。 愛犬と暮らす住まいのため、エントランスから直接外へ飛び出さないよう、さりげなく柵を設けている点も、暮らしを丁寧に考えた設計です。 シューズクロークは木板の面材を用い、ホワイトベースの壁に温もりを添える存在。空間の随所には、お施主様ご主人のお気に入りのアートが飾られ、住まいに個性とストーリーを与えています。 吹き抜けが生む、立体的なドッグランスペース エントランスホールの右手には、思わず目を引く吹き抜け空間が広がっています。ここは、なんと室内ドッグランスペース。 1階から3階まで縦に抜ける構成とし、フェンスを設けることで、愛犬2匹が安全に過ごせる空間になっています。単なるペット用スペースではなく、住まい全体の一部としてデザインされている点が印象的です。 階段を上がるほどに広がる、空間のつながり 2階ロビー。 3階上り口あたりから見える吹き抜けのドッグランスペース。 階段を上がると、2階ロビーへ。少し濃い色味の木質フローリングと建具、黒いフレームの階段手すりが組み合わさり、落ち着きのある大人の空間が広がります。 さらに3階の階段上り口付近からは、1階エントランス横のドッグランスペースを見下ろすことができ、上下階が視覚的につながる構成に。縦桟を主体としたフェンスデザインが、空間にリズムを与え、機能性とデザイン性を両立しています。 緑を眺めながらくつろぐ、特別な水まわり空間 緑を眺められるジャグジー。 シャワールームと洗面スペース。 2階ロビーのドアを開けると、そこには屋外の緑を望めるジャグジー空間が現れます。ジャグジーの手前にはシャワールーム、その奥には洗面スペースが配置され、水まわり全体がひとつのリラクゼーション空間としてまとめられています。視線の先に常に緑が入ることで、室内にいながらも屋外とのつながりを感じられる設計です。 スタイリッシュな水栓と洗面・ヘキサゴンタイルのパターンも高級感満載。 トイレ空間も印象的でした。スタイリッシュな水栓と浅めの洗面に合わせ、壁面にはヘキサゴンタイルを採用。花のように広がるパターンがアクセントとなり、グレーイッシュトーンが空間に上質さをもたらしています。 緑とともに暮らす、ワンフロアのLDK リビングの向こうはドッグランスペース。 吹き抜けのドッグランスペース。 1階は、キッチンからダイニング、リビングへと一直線につながる開放的なワンフロア構成。エントランスロビー脇の吹き抜けドッグランスペースを通ってリビングへと至る動線は、この住まいならではの特徴です。 リビングと並ぶダイニング、その左手に配置されたキッチン。それぞれの空間が緩やかにつながり、どこにいても窓越しに緑を感じられるため、室内全体がのびやかで心地よい印象に。建築の構造、暮らしの動線、そして屋外の緑。そのすべてが自然に結びつくことで、人も、愛犬も、無理なく心地よく過ごせる住まいがかたちづくられていました。 リビングから見たダイニングスペース。 ダイニングの窓越しの緑が豊かに。 まとめ|建築と緑が心地よさをつくる、ということ この住まいのメインガーデンで印象的だったのは、オリーブやミモザといった樹形の美しいシンボルツリーを軸にしながら、全体をゆったりと見せる植栽構成です。 中低木や下草は、すべてを覆い尽くすのではなく、あえて土の見える余白を残しながら自然風に配置。そのことで、庭に奥行きと呼吸するようなリズムが生まれていました。 また、緑は見た目の美しさだけでなく、暮らしの環境そのものにも働きかけます。樹木があることで風の通り道ができ、植栽の蒸散作用によって周囲の温度が和らぐ。さらに二酸化炭素を吸収し、酸素を放出することで、住まいの空気をやさしく整えてくれます。 この家が心地よく感じられる理由は、「たくさん植えているから」でも、「珍しい植物を使っているから」でもありません。建築の構造や素材と、緑の量・種類・配置が、最初から一体として考えられていること。それこそが、長く快適に暮らせる庭と住まいをつくる鍵でした。 これから家づくりや庭づくりを考えるとき、どんな植物を植えるかと同時に、「この建物に、どんな緑が似合うのか」そんな視点を持ってみる。 そこから、自分らしく、ゆったりと過ごせる住まいがきっと立ち上がってくるはずです。 設計:株式会社スリーパワーユニット+ケイズアーキテクツ一級建築士事務所 山下弘治 LLCデザインルーム
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【実例拝見】高低差のある外構が劇的変身! “古い門まわり・アプローチ”が見違えるファサードリフォーム実例
家の第一印象を決める“門まわり”を明るく変身! 明るくきれいになったリフォーム後の門まわり。 門まわりは来訪者が一番初めに目にする場所。住宅の印象を決めるには、ここに立ったときに、気持ちのよいところにすることが大切です。 Before。 リフォーム前は、階段や塀が、経年によって暗いイメージになってしまっていました。そこで、階段をベージュのタイル張りに、塀は吹き付け塗装でそれより明るい色に、門柱のレンガはクリーニングで綺麗に。リフォームにより、とても明るく清潔感のある雰囲気に生まれ変わりました。 門柱の後ろのゴミ置き場。 門柱の後ろにはゴミ箱を置くスペースを用意。リフォーム前は門柱前にゴミ袋がありましたが、ここに隠せば見栄えもよく、忙しい朝にも以前より短い動線でゴミ出しをすることができますね。 階段・アプローチの色を変えるだけで「広く見える」空間に 色調が明るくなった階段は、広々と感じられるように。 Before。長年の汚れで黒っぽく変化した階段。 門扉を開けて右手の階段も暗い印象でしたが、30cm角のベージュのタイルと、それよりも明るい色の吹き付けの塀にリフォームされて、明るく広い印象へと一新。塀で囲まれた狭い階段は、明るい色でまとめることで、空間を広く感じさせることができます。道路からエントランスまでの高低差がある場合は、老後や介護など将来の問題も考え、手すりを付けておくこともよい工夫ですね。 曲線×乱形石のアプローチで奥行きと遊び心をプラス 玄関扉へ続くアプローチは乱形石張りで。 階段をのぼると現れる、エントランスに向かうアプローチは、単調にならないように乱形石張りで曲線を描き、柔らかいイメージに仕上げています。シンプルな階段をそのまま延長させることなく、変化のあるデザインにすることで、来訪者が周囲の植栽を眺めながらエントランスに向かうことができ、奥行きのある風景に。また、石張りのアプローチをブラウン系の濃淡のあるタイルで縁取ることで、遊びのあるラインが際立ち、楽しい雰囲気が一層感じられますね。 曲線と乱形石張りで、おしゃれで変化のあるアプローチに。 Before。土間コンクリート洗い出しに直線のシンプルなアプローチ。 異素材をつなぐ「見切り」がデザインのワンポイント アプローチ床と階段との境界はレンガタイルで引き締め。 乱形石張りで仕上げたアプローチと階段のタイルの間には、レンガ色のタイルを1列ボーダー状に入れています。異なる素材をつなぐ部材は「見切り」と呼ばれ、硬い階段と柔らかい乱形石張りのように、仕上げの違う部分をまとめやすくするのによい方法です。また、乱形石とタイルはどちらもベージュ系の色で、明るさの差があまりありません。こうしたケースでも、両者よりも少し濃い色のボーダーを入れることで、全体を違和感なく引き締めることができます。 エントランス前にも収納の工夫が 乱形石張りのアプローチを進んでいくと、エントランスポーチと繋がります。エントランスポーチには奥様のお気に入りの鉢物を置いて、明るく演出。ポーチの横には、目立たないようにゴミ箱置き場も設けてあり、暮らしの中で使い勝手がよいよう細かな配慮がされています。 失敗しない外構リフォームのポイント3つ 住宅やエクステリアのリフォームを行うにあたり、私の経験上でのポイントは次の3つです。 1.滑りにくい素材を選ぶ アプローチや階段にタイルや石張りを使う場合、表面がツルツルの素材は避けましょう。一番気を付けるべき素材は、石の磨き仕上げ。雨などで濡れていると、滑って転ぶ危険があ流ので、表面がざらざらしている素材のほうが安心です。また、余談ですが、大理石は雨水で風化が早くなるので、屋外に使うのは避けたほうがよいでしょう。 2.楽しめる動線を考える 門まわりからアプローチやエントランスに向かう動線は、直線ではなく、来訪者が左右を眺めながら緑や花々を楽しめるようなゆとりを持ったプランにすることで、潤いや安らぎのある空間になります。最近では緑の多いアプローチが人気。ガーデンセンターにはアプローチを彩るのにぴったりの花鉢などがたくさんありますので、ぜひチェックしておきましょう。 3.色選びで広く見せる 狭い空間では、暖色系の明るい色で構成することで、多少ながら広い印象を作ることができます。足元の下草やグラウンドカバーにを明るい葉色のものを選ぶだけでも、敷地を広く見せるイメージ効果が生まれます。 カラーデザインの効果を実感! 3色のボーダー(セパレーション)で全体のイメージを変える リフォームデザインの参考に、メインとなる2色の間をつなぐ色彩にブラック、グレー、ホワイトのボーダーを入れたときの、それぞれのイメージの違いを見てみましょう。 *CADパース:オーセブン株式会社 a.ブラック:全体を引き締め 門扉や手すりは、住宅のサッシの色と同じブラックにすると高級感が生まれ、イメージが引き締まります。住宅の外壁がブラウンの場合は特に効果が発揮されます。 b.グレー:柔らかいイメージに 2色の間をグレーでつなぐことで境界があいまいになり、柔らかく見せることができます。 c.ホワイト:清潔感を演出 白を入れると清潔感が出て、爽やかで綺麗に見せることができます。 まとめ エントランスまでの道を彩るアプローチ脇の花壇。 近年、住宅とエクステリアのリフォームをする人が増加中。住宅本体をリフォームするだけでなく、門まわりやアプローチもリフォームして、敷地全体をきれいにしていくことも暮らしの質向上に重要なことですね。 今回の門まわりのリフォーム事例を参考に、毎日の生活が清々しくなるリフォームを計画してみてはいかがでしょうか? 設計施工:ヘブンズガーデン 常盤祥平
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【実例】縁側のある庭|飛び石・垣根・苔で魅せる追憶の和風庭園
庭の背景―“京都の風景を、毎日の視界に” 施主様の依頼は和の趣の庭。奥様と京都を何度も旅されたというお話を伺い、その記憶がふとよみがえる風景を目指し、最も長く過ごす居間に主庭の風景を据えました。縁側に出て季節の空気を感じられる場所を確保。動線は短くしつつも、視線は豊かに深く導く設計が見どころです。 “見せて隠す”入り口の四ツ目垣 公道から240cm程度奥に下がったところに、境界として、四ツ目垣を設置。垂直に立てる「立て子」と、水平に渡す「胴縁」で方形の透かしをつくる伝統意匠は、庭の飛び石や景石をほのかに見せ、和の情緒を高めます。 四ツ目垣の透けた向こうに飛び石や景石が見える。 駐車場のこげ茶色の立て格子で手前の四ツ目垣が引き立つ。 四ツ目垣の名称の由来は、透かし模様が四角形に見えることから。茶の露地庭園には欠かせない仕切り垣とされています。じつはこの四ツ目垣の竹は、樹脂製の人工の竹で、シュロ縄で結んでつくっています(合成竹垣材料 こだわり竹®・エコ竹 タカショー)。 竹のしなやかな素材感を再現しつつ、屋外耐候性と耐久性を両立しています。 道路から右手に駐車場がありますが、ここにはこげ茶色の立て格子が使われており、四ツ目垣の明るい色が際立ちます。 飛び石や延べ段のアプローチ 飛び石を歩きながら左右の景石や植栽を眺める。 四ツ目垣の間を抜けると、白砂利に飛び石、苔の築山、延べ段が連なります。ここは歩いて味わう序章の庭。 飛び石は昔、着物で歩くことから、歩幅を40cm前後にしていましたが、今では現代人の歩幅に合わせて、40~60cm程度に設定。 飛び石と延べ段、苔の築山の共演。 飛び石を踏んで歩みを進めると、右手は四ツ目垣、足元は苔、左手はこんもりと盛り上げた苔の築山に、アオダモの株立ちが。飛び石と延べ段の組み合わせも日本の芸術を感じさせるデザインです。 主庭の構成は紅枝垂れを核に、建仁寺垣で背景を整える 建仁寺垣のある和風庭園。 主庭は紅色の紅枝垂れ(ベニシダレ)を核に、左右に植栽を配置。建仁寺垣のアイボリーよりの黄色と植物の色彩構成が見事。 地面は白砂利と苔の緑、要所に景石と飛び石を置き、居間から眺める風景として過不足のないものに。単調になりがちな奥行き方向は、樹高差と色の重ね、コントラストで抑揚をつけました。 メンテナンスなしで長もちする建仁寺垣 経年劣化に強い人工竹垣(エバーバンブー)。 じつは、この建仁寺垣も樹脂でつくられた竹垣で、内部はASA系樹脂で耐候性・耐熱変化・耐退色性に優れ、表面はABA系樹脂で、機械的衝撃強度の高い材質です。著しい変色や割れについては、5年保証といわれていますが、10年でももつようです(エバー2型セット【エバー建仁寺セット】タカショー)。 建仁寺垣とは、京都の建仁寺に由来する最も一般的な竹垣の1種で、割竹を垂直に隙間なく並べ、半割の竹を押縁にして水平に並べ、シュロ縄で結んで固定しています。 奥からお庭を眺める 手前のノムラモミジの植栽で生きる遠近感。 灯籠、筧、手水と景石。 庭の一番奥まで進み、振り返ってみると、手前のノムラモミジの向こうの背景の奥行き感が見事です。ベニシダレの脇にある灯籠、筧(かけい)、手水(ちょうず)の配置バランスも絶妙。正に和風庭園の象徴で、飛び石の並びで手水に向かう動線をつくっているところがポイントです。 濡れ縁と飛び石。 自然で趣のある延べ段。 右手には濡れ縁に行く段差の工夫や、帰り道になる瓦をはめた延べ段など、石の並びが和風満載の趣を感じました。 出口に向かうまで退屈しないアプローチ 足元の飛び石周辺の植栽や景石。 帰り道の飛び石まわりの景石と下草の配置具合や、苔と細かい白砂利との境界の曲線が柔和なイメージ。 歩きながらの眺めは飛び石の配置で。 出口は直線で抜けず、右手に大ぶりの景石を据え、飛び石を左から右へ、大きく曲げることで歩速を緩め、見送りの景色を演出。 苔と白砂利の柔らかな曲線境界、点在する下草が視線を拾い、最後まで退屈させません。 まとめ 和風庭園は竹垣、砂利、飛び石、延べ段、景石や植栽の配置具合で、趣のある雰囲気が生まれ、落ち着きや安らぎを感じる庭になります。 灯籠や筧(かけい)、手水鉢(ちょうずばち)を設置することで、和風庭園のイメージが強調されます。この現場事例では築山を苔にしていますが、タマリュウやシダ類を植えている例もあり、延べ段もデザインバリエーションは豊富です。 また植栽も、マツなどの針葉樹や紅葉がキレイなイロハモミジなど、さまざま。メンテナンスの労は少なく、四季ごとに穏やかに変わる風景を楽しめるのが和風庭園の魅力。ガーデン計画の選択肢の1つとしておすすめです。 設計施工:帝樹園 庭正 長橋正宇
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アンティークテイストの参考に! 愛犬と一緒に入れるおしゃれなカフェの外構&内装デザインアイデアを拝見
レトロな外観デザインが目を引くカフェ 焦げ茶色をベースにしたレトロな雰囲気のファサード(建物正面)。 これまでいろいろなエクステリア現場を取材してきましたが、カフェ「GAKU NO TOBOE」は極めて珍しい外観デザインです。建物全体の大部分を占めるベースカラー(基調色)はこげ茶色で、アクセントカラー(強調色)としてベージュの石壁を中央付近に配置。全体がこげ茶色の中に、明るい石壁のコントラストが効いています。この石壁、目地がないことを不思議に思って施工担当者である「ヘブンズガーデン」の宮元健太さんに尋ねてみると、「じつは、90×240cmの1枚の紙のように薄い石材を張り付けているので、目地が入っていません」とのこと。石の質感があり、ベージュの中にもいろいろな色が微妙に混ざり合っているので単調になりません。 鎧戸のような壁や窓の桟など、デザインを構成する要素がじつにレトロ。 石壁の左右両側にある鎧戸のような壁、さらにその隣の白目地の黒いタイルが印象的な腰壁に、ガラスのようなポリカーボネート素材の窓にかかる桟のレイアウトなど、全体的にどこか懐かしいレトロ感満載なデザイン。 ポリカーボネートは、ガラスの約200倍以上、アクリル樹脂の約50倍以上という割れにくい「耐衝撃性」、マイナス40℃~120℃という幅広い温度範囲で使用可能な「耐熱性」、燃えにくい「自己消火性」、紫外線に強い「耐候性」を備えたエンジニアリングプラスチックです。ガラスのように透明性のあるもののほか、半透明のものもあり、カーポートの屋根などにもよく使われます。 水平に渡した黒いフラットバー(平鋼)がポイント。 また、縦板張りの部分には黒いスチールのフラットバーを設置し、レトロ感を強調しています。 花壇やステンドグラスでアクセントをプラス 黒タイルの花壇(写真左側)。 店舗の横はご自宅のエントランス前になっていて、ここには黒タイル×白目地の花壇が設えられています。花壇は、店舗正面の黒タイルの腰壁と同様な仕上げで、統一感をアップ。花壇の背景となる壁面は、こちらも店舗正面と合わせた縦板張りで、上部にはステンドグラスも取り付けられています。全体の構成として、日本住宅のように、濃いこげ茶色の梁や柱をデザインの中心に据えていることがイメージを引き締め、まとまりを生むポイント。この構成も、レトロ感を演出している源のようですね。 柱の下部には何やら小さな丸が…。 施工会社名の入ったエンブレムを発見。 花壇の背景にあるこげ茶色の柱の足元には、丸い何かが貼ってありました。近づいてよく見ると、施工会社のエンブレム! 施工会社名を表示するのは設計施工に責任を持つという意味もありますが、この社名エンブレムはそれだけではない素敵さ。こうした点1つとっても、会社としてのセンスのよさを示す大切な要素です。 落ち着けるテラス席は愛犬と一緒に まるで室内のようなテラス席のスペース。 出入り口の扉のすぐ前がテラス席。 続いて、店内のデザインを拝見。入り口の扉を開けると目の前にあるのは、ドッグエリアでもあるテラス席です。壁があり、座席によっては仕切りもあるので、テラスでありながらも室内のように落ち着いた雰囲気。愛犬も一緒に入れるので、お散歩途中に寄るには最高のスペースですね。天井部分は屋根ではなくシェードを設置しているため、柔らかい光が入ってきます。外観同様に、縦板張りや鎧戸風のデザインが施された壁は、ポイントとなる柱で切り替えられています。 内側から見るステンドグラスは、光を透かしてひときわ鮮やか。 レトロなブラケットライト。 この場所にしっくり馴染む額縁の絵も素敵。 この空間を彩るのは、赤、紫、青に輝くステンドグラスや、レトロデザインの壁に取り付けたブラケットライトなど。額装された素敵な絵も飾られています。どこを見てもとってもおしゃれで、つい長居したくなりますね。 仕切りがあるので愛犬も安心してくつろげるデザイン。 店内はアンティークな素敵デザインが目白押し! 店内の窓や船の置物など、どこを切り取っても素敵な装飾の数々。 テラス席の奥は室内エリア。明るいベージュベースの壁紙にこげ茶色の腰壁の組み合わせがシックで、天井の化粧梁や垂木が印象的な、落ち着いたデザインです。窓にはめ込まれた繊細なステンドグラスが美しく、精巧な船の置物と相まって、瀟洒な雰囲気を漂わせています。 入り口付近に灯るアンティークなシャンデリア。 店内の全てのインテリアは、色とデザインの方向性が統一され、選び抜かれた空間演出がされています。 オーナーのご厚意で、特別に厨房出入り口を見せていただきました。厨房はまるで外国のお店みたいですね! 小さな扉を開けると… なんと照明のスイッチが! ここで、壁の一部にこげ茶色の小さな扉を発見。取っ手がついているので開けてみると、なんと照明のスイッチがありました。このケースはオーナーのDIYとのことですが、スイッチを隠すことで空間の完成度がより高まりますね。また、テイクアウトメニュー板も、ベースにワインのコルクを並べたオリジナルなデザイン。小物一つひとつにオーナーのこだわりを感じました。 テイクアウトメニュー板もとってもオシャレ。 まとめ ペット同伴可の飲食店は以前に比べれば増えましたが、それでもペット家族数からするとまだまだ少ないのが現状です。 今回ご紹介したカフェ「GAKU NO TOBOE」は、そんな貴重な飲食店。店内は明るいベージュをベースに、こげ茶色をアソートカラー(配合色)として腰壁や化粧梁、垂木に採用し、ブラケットライトやステンドグラス、素敵な絵を飾って、一貫してアンティークなインテリアを作り上げています。 そして外観であるファサード全体とインテリアのようなテラス席にも、店内のイメージを反映し、統一感のあるデザインに。壁面の仕上げは縦板張り、鎧戸風、白目地の黒タイルなど、いくつかのパターンが使われていますが、カラーの明るさを統一することでまとめています。アンティークなデザインに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください 「GAKU NO TOBOE」は、アルゼンチンの国民的な料理「エンパナーダ」が美味しいお店です。「エンパナーダ」はスペイン・ポルトガル発祥で、中南米や北米などで広く食べられる料理。アルゼンチンでは主食として親しまれています。小麦粉の生地に鶏肉や牛肉、野菜などを包み、焼いたり揚げたりしたもので、大きめの餃子のようなイメージです。アルゼンチン料理に興味のある方は、住宅街の一角にあるこのお店に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか? ※営業日と時間はHPで要確認。GAKU NO TOBOE -がくの遠吠え-gaku-no-toboe 設計施工:ヘブンズガーデン 宮元健太
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2026/01/20 山形県 株式会社アイ・スタイル
2026/01/19 千葉県 株式会社グローヴデザインプロダクツ
2026/01/16 兵庫県 ハレホーム
2026/01/08 大分県 鴻EG大分合同会社
2026/01/08 和歌山県 新緑園




















